散歩の途中で…
 奥沢2丁目 松下 圭子

第41号 2010.11.2

 秋の訪れとともに、金木犀の甘い香りが奥沢の住 宅街を包みます。秋冷が心地良く、散歩の足取りも軽い季節。2年前の夏、我が家にやってきた柴犬のお陰で、散歩が日課となりました。今まで知らなかった奥沢のあちらこちらを歩いていますが、手入れの行き届いた庭が多く、色付き始めた木々や秋の花々が目を楽しませてくれます。

 奥沢に住み始めて17年近く。当時1歳だった長男は、高校3年生です。長男は八幡小学校に通い、八幡イーグルスで少年野球に汗を流しました。小学時代の仲間とは今でも仲良しで、お母さん同士の楽しいお付き合いも未だに続いています。

 横浜に住んでいた主人の両親が、住みかえの為に物件を探していた時も、条件を満たす物が見つからず、私達もここを離れ難く、結局、住んでいた家を二世帯住宅に建て替えることにしました。そして4年近く前に、80 代の両親も奥沢の住民になりました。

 両親も奥沢を気に入り「土とみどりを守る会」のつどいや街並みウォッチングにも何回か参加させて頂きました。

 その父が、10月の連休中、ひとりで散歩に出て転んでケガをしてしまいました。後を追った母が父を見つけた時には、すでに通りがかった方が呼んで下さった救急車が到着していました。父は、5月に体調を崩しており心配したのですが、幸い大事に至らず、三日の入院で帰宅することができました。お世話になった方にお礼を申し上げたいと思いながら、お名前もわからないままおります。ご親切にして頂き本当にありがとうございました。その時、奥沢に住んでいて良かったと改めて感じました。落ち着いた街並みや生活に便利なだけでなく、地域の方々も良い方ばかりで、困った時には、いつも助けて頂いています。

 まだまだ新参者ですが、奥沢は私達家族のふるさとのひとつです。好きな街に暮らせる幸せを大切にしたいと思います。