私のくらし
 奥沢 2 丁目 スペース・サトウ 佐藤 美代子

第18号 2005.1.15

 私は港区芝浦と云う所で生まれ育ちました。窓を開けると隣の窓か塀しか見えない所で、いつも草木の緑がある所に住みたいと思っていました。結婚して大田区の馬込に住んだ時は大変嬉しかったです。終戦後は轉々と住居が変わり、現在は奥沢で、1軒のお屋敷の跡地に建った8棟の一角に住んでおります。この場所を選ぶまでには随分あちこちを見て歩きましたが、草木の緑が多い奥沢に決めました。

 4・5年前からこの場所で画廊を始めました。私も年を取っておりますので年間4・5回ぐらい季節の良い時に開いています。皆さんが気楽に作品を見ていただければと思って始めました。お陰で奥沢にたくさんの友人ができました。屋上は狭い中にいろいろな植木鉢が置いてあります。今年は毛利さんからひょうたんの苗を頂き楽しく育てました が、とうとうひょうたんは1個も作れませんで残念でした。  私は牛乳パックで紙を作ります。屋上で一年草ケナフの種をプランターに蒔いておくと、大きくなって芙蓉に似た黄色い花が咲きます。毎日花を見て楽しみ、そのあと種を採り幹の皮をはいで、その皮と牛乳パックの紙を混ぜて手作りカードを作ります。ケナフは、育つ時に普通の草木より30%多い量の酸素を出して地球の温暖化防止に役に立つ植物との事です。楽しんで育てながら地球の役に立ち、オリジナルの紙を作って楽しめるのは一挙両得です。買物に行く時、奥沢駅の踏切の横に少々の土地があり雑草が生えているのを見るたびに、ここにケナフを植えたら良いのではなどと思ったりしております。