おくさわ今と昔『今』

街の色
 奥沢2丁目 平井 彰子 

第55号 2014.4.28  奥沢へ移り住み、はじめに珍しかったのが「踏切」です。二丁目は多くの踏切に囲われた場所でしたから驚きました。なにしろ生まれ育った麻布では踏切なんぞ見たことない、電車だって地中の奥深くです。今年は一人っ子の娘がめでたく成人するから、その2年前のことですなぁ。  静かな奥沢は遠くの踏切や電車の音が耳に届きます。「私は此処で死ぬのだわ」とコロコロコロと楽しそうに笑う祖母が居ました。窓からいっぱいに陽の入る和室や大きな堀炬燵で「話」をしてくれます。嫁に来てから初めての転居だとか、自分はせっかちだから人に厳しい、だとか聴いたかなぁ。  生まれた街の六本木・麻布界隈は交差点あたりを中心には賑やかですが、奥まるとそうでもないところです。殊のほか緑が多いし、土日なんて自由ヶ丘とは比べ物にならないほど静かでのんびりした空気、良い街なのです。じゃぁ、夜と昼ではどうなのだと言われれ…

つばめの無事な巣立ちを願って
 緑が丘3丁目 中西 武子

第56回 2014.8.4  我が家は、緑が丘の駅から数秒の所にありますが、今年も六月に入りますと一階入口の軒下に巣づくりされた”つばめ”の巣に、5羽のひなが、かえりました。可愛い顔をのぞかせて、口ばしを開け、えさを欲しがる”さま”に、毎日心いやされて、います。  大人が飛び上って、手をのばせば届いてしまう位置ですので、人にいたづらされたり、又カラスにねらわれたりする事のないよう、無事に五羽が、巣立ってくれるのを願っていますが、以前には、何回か巣がこわされ?こわれ?、ひなが落ちて死んでしまった事もありました。  今年も巣がこわされ?ひなが落ちてしまいましたが、早く気がつきましたので、脇に作った手作りの巣に移してやりました所、5羽とも、元気に顔をのぞかせてくれ、親鳥も、せっせとえさを運んでいますのを見て、ほっと致しました。  三十数年前木造作りの二階屋だった時は、二階の軒下に巣づくりをしてお…

会津からのお便り
 南会津下里 佐藤 純江

第59号 2015.4.28  新聞「土・まち・みどり」を有難うごさいました、すばらしい新聞だと思います。毎号、何回も読ませていただいておりますし、大切に保存もしています。  私は若い時、三宿に数年住んでおりましたので、故郷の便りを読むような懐かしささえ感じます。今は太子堂町になっておりますが、私が居たころは三宿町でした。太子堂では二のつく日には縁日があって、夕方よく行ったものでした。買い物は三軒茶屋でした。  同じ世田谷でありながら奥沢のことは何も知らなかったのですがお便り(新聞)を読ませていただいているうちに、すばらしさを知り、またさすが立派な指導者も沢山いらっしゃって、羨ましくさえ思います。ここ田舎、特に私の町では、何か始めようとすると疲れてしまいます。  今は小学校で月一回程度、絵本の読みきかせをもう十年以上やっていますし、デイサービスで昔話をしたり、下手な手品をしたり、みようみま…

桜木に寄せて
 奥沢2丁目 中村 裕

第59号 2015.4.28  今年2015年、東京の桜の開花は例年より早く3/23、満開は3/30頃でした。4月に入ると早くも散り始め、残った桜花と緑の若葉が同居しています。桜の花が咲くと意外に沢山の桜木が近所にあることに驚かされます。  さて我家から一歩道路に出ると桜の木が三本見えます。一本は近くの大木で、この時期、見事に花を咲かせます。幹は太く逞しいのですが老木です。この桜、私の小学校時代には既に大木で夏には沢山の蝉が集まってきました。油の煮えたぎる如くうるさく鳴いて、強く存在感を示し、格好の虫取り場所でした。夏休みが終わった後の展示会で菓子箱に蝉だけゴロゴロ無造作に入れ「一大作品」として出品していた仲間が居たのを覚えています。  他の一本の大木は昨年と比べ大きく様変わりしてしまいました。道路に面した大木は電線との競合の末、太い幹は残したものの1/3程になってしまいました。花の量は減…