おくさわ今と昔『今』

「おくさわ」のまちとお祭り
 奥沢2丁目 酒匂 輝雄

第41号 2010.11.2  「おくさわ」- – 静かな感じの名前。出先から帰った時など何か落ち着きます。緑多く、昔からの家々もあり、 安らげる。ほとんどが顔見知りの人達で何十年と言うお付き合いの方々が大勢住んで居られる土地です。そこで長く青果店を営む私がいつも心がけて居るのは、誰とでも、そしてひとりでも多くの方と笑顔であいさつする事です。御年配の方は種々の昔話をゆっくりとします。私も年寄りになったせいかよく話が合います。朝は店の前を通る保育園の園児さんたちと「お早う!」のハイタッチをして若さをもらいます。晴れの日は「お天気で良かったね」、雨の日は「きれいなブーツはけて良かったね。きれいな傘だね」と声をかけます。それに応えて足を上げたり、傘をグルグル回しながら通って行く子供たちを見るのは楽しいです。すぐ側の停留所からバスに乗る方とも「まだ行ってないね」などと言葉を交わします。…

散歩の途中で…
 奥沢2丁目 松下 圭子

第41号 2010.11.2  秋の訪れとともに、金木犀の甘い香りが奥沢の住 宅街を包みます。秋冷が心地良く、散歩の足取りも軽い季節。2年前の夏、我が家にやってきた柴犬のお陰で、散歩が日課となりました。今まで知らなかった奥沢のあちらこちらを歩いていますが、手入れの行き届いた庭が多く、色付き始めた木々や秋の花々が目を楽しませてくれます。  奥沢に住み始めて17年近く。当時1歳だった長男は、高校3年生です。長男は八幡小学校に通い、八幡イーグルスで少年野球に汗を流しました。小学時代の仲間とは今でも仲良しで、お母さん同士の楽しいお付き合いも未だに続いています。  横浜に住んでいた主人の両親が、住みかえの為に物件を探していた時も、条件を満たす物が見つからず、私達もここを離れ難く、結局、住んでいた家を二世帯住宅に建て替えることにしました。そして4年近く前に、80 代の両親も奥沢の住民になりました。  …

温かい街、奥沢に感謝
 奥沢2丁目 石井 あゆみ

第43回 2011.5.8  私たち家族が奥沢二丁目に引っ越しをしてきてから、はやいもので三年がたちました。我が家には二人の息子がおりますが、子育てを通して、奥沢の皆様の温かさを実感しております。  以前奥沢五丁目住んでいた頃から、息子達が学校へ登校する際に「いってらっしゃい。」とお花屋さんのご夫妻が手をふってくれ、下校時には、青果店の家族の方々が「お帰りなさい」と声をかけて下さりました。  「今日チューリップが咲いていたよ!」「おいしそうな大きなスイカがあったよ!」と息子達との会話も自然とはずみ、季節を肌で感じながら子育てを楽しくできたことも、地域の皆様に優しく見守って頂いてきたからこそと有り難く思っております。  三月の初旬、小学六年生の次男が「今朝、毎朝お会いするおばあちゃまから、卒業のお祝いを頂いてしまって、どうしたらいいのか困ってしまった。」と帰宅しました。以前より息子から毎朝登…

奥沢に移り住んで
 奥沢2丁目 木村 陽子

第44回 2011.8.7  不思議な縁に導かれ、奥沢の地に移り住み半年が経ちました。最初「オクサワって何処?」と言った田舎者でありますが、人情味溢れる地域の方々に支えられながら、根を下ろしつつあります。自宅ではお向かいの庭の木々をお相伴させて頂き、外に出ると様々な草花に目を奪われ、「東京という都会の中で、なんて緑が多い所なのだろう」と驚嘆の毎日を送っています。  3.11震災の筆舌し難い被害を思い沈みがちな日々を送っていた中、春の寄せ植えをしようと、我が家の細やかなテラスで土に触れると、何故か気持ちが落ち着き、今更のように、人は土や緑と離れては生きていけないことを気付かされました。  その後、ある方が何でも手に取ろうとする好奇心旺盛な息子を見て、「物って単に見ただけでは分からない。手に取って反対側を見ると違った形だったりするから触れて感じたいのね。知らないと見えてこない物もある。花の名を…